はじめに
前回の記事では、夫の「残業代は出ない」という一言に強い違和感を覚え、雇用契約書・就業規則・勤務記録を確認してもらうことにしました。
今回は、その翌日に夫が人事
へ行き、実際に確認してきた内容を書いていきます。
正直、この時点ではまだ「会社の説明を聞けば安心できるかもしれない」と思っていました。
前回の続き(USBを渡したあと)
私は夫にUSBメモリを渡し、
「雇用契約書と就業規則を人事に確認して、それからタイムカードの記録を保存してきて。」
とお願いしました。
ですが、この時点でも夫はまだ会社を信じていて、私の言葉はどこか他人事のように聞こえていたのだと思います。
その後も、夫は毎日のように早朝出勤と残業を繰り返していました。。
私は先に寝てしまう日も多く、朝は育児で慌ただしかったため、その件についてゆっくり話す時間もありませんでした。
気づけば1週間が過ぎても何の報告もなく、あっという間に1か月が経とうとしていました。
1か月を過ぎた頃、私は夫に聞きました。
「雇用契約書の件、人事に確認した?」
夫は少し気まずそうに、
「……まだ。」
と一言。
思わず私は強めに言ってしまいました。
「自分のことやで?自分が確認しに行かなかったら誰がするの?今日の午前中に確認してきて。」
私は昔から、気になったことはすぐ確認して白黒はっきりさせたい性格です。
せっかちなところもありますが、「自分の思い込みや勘違いなら早く修正したい」という気持ちが強くあります。
だからこそ、なかなか動かない夫を見て、当時は正直イライラしていました。
でも今振り返ると、夫は目の前の仕事をこなすだけで精一杯だったのでしょう。
この時の私は、自分の焦りばかりが先に立っていて、夫の気持ちまで考えられていませんでした。
今では、あの言い方は少しきつかったなと反省しています。
人事で確認した結果
その日の夕方、夫が帰宅して人事で聞いてきた内容を話してくれました。
私はその話を聞いて、言葉を失いました。
まずは雇用契約書についてです。
人事からは、
「夫さんが入社された当時は、雇用契約書を作成していませんでした。現在あるのは約5年前から作成しているものなので、夫さんの雇用契約書はありません。」
と言われたそうです。
「そんなことってあるの?」
正直、それが最初の感想でした。
続いて就業規則についても確認しました。
すると、
「就業規則も約5年前に作成したものです。現在は人事で管理していますが、新入社員説明会で使用しているため、今は確認できません。」
という返答だったそうです。
これにも驚きました。
ただ、その場にいた後輩社員が、
「私のものでよければ見ますか?何かあったんですか?」
と声をかけてくれたそうです。
そのおかげで、就業規則の内容を確認することができました。
もちろん堂々とコピーはできなかったため、夫はスマートフォンで撮影して帰ってきました。
帰宅後、私たちはその写真を一緒に確認しました。
就業規則を読んでわかったこと
私たちが一番確認したかったのは、残業代についてでした。
就業規則には、
「次長以上は残業代の支給対象外」
という内容は書かれていました。
しかし、
- 内勤営業は残業代を支給しない
- 営業手当を固定残業代として支給する
といった記載は、どこにもありませんでした。
夫は次長より下の役職です。
つまり、就業規則を読む限りでは、残業代は支払われるべきなのではないか。
そう考えるようになりました。
その後も二人で就業規則を隅々まで読み込みました。
読み終えたあと、夫がぽつりと言いました。
「……残業代、出るかもしれん。」
「最近、頑張れば頑張るほど惨めになるねんなぁ。」
その言葉を聞いて、私は
「一度だけでも弁護士さんに相談してみよう。」
と提案しました。
この日を境に、会社への違和感は「確信」に変わりました。
そして夫も、ようやく私の話に耳を傾けてくれるようになりました(笑)。
同時に、転職活動も少しずつ始めていました。
とはいえ仕事が忙しく、本格的に動ける状態ではなく、空いた時間に求人を探し、本当に入りたいと思えた会社だけ面接を受けていました。
私たち夫婦が最初に動いたこと
まず最優先で行ったのは、タイムカードの保存です。
夫の会社はアプリで勤怠管理をしていたため、過去3年分の勤務記録は比較的簡単に保存することができました。
もしこの記事を読んでいる方の会社が紙のタイムカードなら、毎月の最後に写真を撮って保存しておくことをおすすめします。
会社を疑うためではありません。
自分の身を守るためです。
「何かあってから」では、取り返しがつかないこともあります。
PCのログイン・ログアウト時間や、チャットの履歴、メールの送受信履歴なども、可能であれば保存しておくことをおすすめします。
なぜ必要なのかは、後の記事で詳しくお話しします。
次に準備したのは、雇用契約書と就業規則です。
夫はどちらも手元になかったため、会社から借りてコピーを取りました。
実は後輩から借りることも考えましたが、私たちはできるだけ周囲を巻き込みたくありませんでした。
会社に気づかれないよう慎重に進めたかったからです。
結果的に、人事へ「内容を確認したい」という形で借りることができ、無事コピーを取ることができました。
そして最後に、弁護士探しです。
もちろん私たちにとって初めての経験でした。
周りに相談できる人もおらず、どの事務所を選べばいいのか全く分かりません。
そこで、インターネットで情報を集めたり、AIツールも活用したりしながら、未払い残業代に詳しい弁護士事務所を探しました。
事前にタイムカードや就業規則などの資料をメールで送り、「他に準備しておくものはありますか?」と確認しておいたことで、その後の相談もスムーズに進めることができました。
最後に
この頃の私たちは、まだ「会社と戦おう」と考えていたわけではありません。
ただ、「事実を確認したい」という思いだけでした。
でも、その事実を確認すればするほど、会社への違和感は大きくなっていきました。
次回は、初めて弁護士へ相談した日。そして、その一言で私たち夫婦の考え方が大きく変わった出来事を書こうと思います。


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